歯科衛生士の採用
歯科医療を行うにあたっては、歯科衛生士の協力なくして成り立ちません。
その歯科衛生士の採用についてです。以前から就職倍率は高く、10年前でも15倍以上はあったと思います。つまり、1人の新卒の歯科衛生士に対して、15の歯科医院が手を挙げているような状態でした。
そんな状態でも、10年前は、歯科衛生士を養成する大学や専門学校に求人票を出せば、必ず問い合わせがあり、数人の採用は出来ていました。
しかし、ここ数年は、その様な事は全くなくなりました。つまり、問い合わせも皆無になりました。
当会(医療法人:敬友会)では、ありがたいことに、数校の歯科衛生士専門学校の実習施設になっているので、その関係で、何とか採用が出来ています。
先日、その実習生に聞いてみたところ「全然、知らないところに就職するのは考えられない」その様な答えでした。
なるほどと思いました。つまり、色々な歯科医院からの求人票などは、見ていないのです。
よって、新卒の歯科衛生士の就職先は、実習先や誰かの紹介などで、全く知らない所は眼中に無いのです。
何故、そうなったのかでしょうか?
もちろん、歯科衛生士の就職倍率は、20倍を超えていますので、選び放題ではあります。しかし、私はSNSやユーチューブなどの動画サイトの中で育った世代だからだと思えるのです。
それは、旅行やどこかに食事に行く場合にも、事前に動画サイトで疑似体験をしたり、SNSで口コミを聞いて、事前学習をする様になったからだと思えるのです。
ですから、求人票の様な、紙一枚などを信用するような学生は居なくなったのでしょう。
本当に、ここ10年で世の中も変わり、新卒歯科衛生士の採用も大変になりました。
理事長 久保倉 弘孝